ツルがタイムスリップ?タンチョウが長沼町の空を駆け抜ける

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かつて絶滅寸前まで追い込まれた国の特別天然記念物タンチョウ。
5月、このヒナが札幌近郊の長沼町にある「遊水地」で確認されました。
明治時代に開拓が行われて以来、空知でタンチョウが繁殖されたのは100年以上ぶり。
人工的に作られた「空き地」にタンチョウを呼び、繁殖させるまでに至ったのは世界で初めてといわれます。
実はこの繁殖にいたる裏側には地元の農民たちの「ある取り組み」がありました。

「舞鶴(まいづる)遊水地にタンチョウを呼び戻す会」です。
活動を始めたのは14人の農民たち。
「かつてのタンチョウがいる風景」を取り戻そう。
遊水地の環境や地域づくりを進めることを目的に会を立ち上げました。

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タンチョウの生息・繁殖に適した遊水地の整備を国に働きかけるよう、長沼町に要望書を提出。
やがて国も町も乗り出し、遊水地を「タンチョウが住める環境に作りかえる」という一大計画が始まりました。
しかし、道のりは平たんなものではありませんでした。

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渡り鳥による食害への懸念、タンチョウを見ようと殺到するアマチュアカメラマン、招かれざるアライグマの出現…。
様々な問題と向き合い、克服しようとする農民たち。

そして、ついに。タンチョウが町に飛来しました。

この長期にわたる取り組みをHTBは5年前から取材。
専門家の指導も受けながら撮影し、貴重な野生生物や美しい四季折々の風景をカメラに収めてきました。
そして2020年5月。ついに遊水地に100年以上ぶりとなるヒナが…。

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「たづ鳴きの里~タンチョウを呼ぶ農民たちの1500日~」

6月27日(土)午後1時30分~(北海道ローカル)

<ナレーター> 森さやか 藤村忠寿 嬉野雅道
<番組サイト>https://www.htb.co.jp/hn/

*たづ(鶴)はタンチョウのこと 万葉集で数多く詠まれている
例)若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴(たづ)鳴き渡る

次回のリポートでは、
ナレーターとして参加した藤村・嬉野コンビがどのようなナレーションに挑んだのか!
ドキュメンタリースタッフも爆笑した収録の様子についてお伝えします。

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この記事を書いたのは

HTB「たづ鳴きの里」スタッフ

5年の歳月をかけて世界初の取り組みを取材。

100年ぶりのタンチョウ繁殖を追ったドキュメンタリー

https://www.htb.co.jp/hn/

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