あの音が20年ぶりに復活!懐かしのラーメン【コロナ禍の道南】

町に響く、懐かしのメロディー

「チャララーララチャラララララー」
住宅街に響く、懐かしい「チャルメラ」のメロディー。
その音色を響かせているのは函館で40年以上営業を続けている「函館元祖バスラーメン」です。

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塩ラーメン 700円

一番人気は旨味がぎゅっと凝縮され透き通ったスープが特徴の塩ラーメン。
手作りのチャーシューとメンマが味を際立たせます。

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丸山憲雄さん(左)と寿子さん(右)

店を営むのは丸山憲雄さんと寿子さん夫婦です。
2人がラーメンの屋台を始めたのは42年前。
当時は小さな車で「チャルメラ」のメロディーを流しながら住宅街を回っていました。

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1台目のバスラーメン車両(提供:丸山さん)>

そしておよそ20年前、新しいバスを買って車内を厨房スペースに改造。
移動販売をやめて湯の川温泉街で観光客を相手に商売を始めました。

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2004年の様子

コロナ禍で観光客減 眠れない日々・・・

しかし・・・
「コロナの影響で観光客、外国人、特に台湾とかから来るお客さんが来なくなってしまった」
と寂しそうに語る夫婦。
客が来ない日が何日も続き、不安で眠ることができなかったといいます。
そんな夫婦を救ったのは「昔みたいにラーメンを売りに来てよ」という常連客からの1本の電話でした。

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バス車内でラーメンを作る夫婦

20年ぶりに移動販売を再開!!チャルメラを流して町を走る

「家内と相談してもう一度やってみるかと。
人間もバスもボロボロだから大変なんだけれどもこの難局を乗り越えてもうひと頑張りしよう」
と気を取り直したという憲雄さん。
客の声に押されて、およそ20年ぶりに移動販売を復活させたチャルメララーメン。
その音色と鶏ガラのいいニオイにつられて近所の子供達が集まってきます。

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ラーメンを買いに来た子供たち

大人も子どももみんなが笑顔になるチャルメラバスラーメン。
きょうも街のどこかで懐かしい音が響きます。

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この記事を書いたのは

HTB・喜多和也

映画「しあわせのパン」の暮らしに憧れて北海道に来たパン好き記者。パンシェルジュ。

報道部記者として看護学院パワハラ問題や手話をテーマにしたドキュメンタリーを制作。
2024年5月~社会情報部イチモニ!ディレクター


https://www.htb.co.jp/news/harassment/

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