寄付額9割減!?ふるさと納税にコロナ余波

 コロナ禍でふるさと納税の寄付額が前年度より9割も減ったのが芦別市です。芦別市では16万円から50万円を寄付すると銀座山形屋のオーダーメードスーツの仕立て券が返礼品として貰えました。2019年度は寄付額全体の94%がこの返礼品によるものでした。
 総務省によりますと、全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安は年収400万円の独身者で4万2000円。年収950万円の独身者で16万3000円。年収1900万円の独身者で52万8000円ということです。

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 つまり寄付額16万円のオーダーメードスーツの返礼品がいかに高い返礼品だったかということが分かります。
 ところが新型コロナウイルスの影響でスーツの需要が激減。2019年9月に市内にあった縫製工場が撤退したため、返礼品として扱えなくなりました。
 そのため、2019年度5億7100万円あった寄付額は12月末までで7300万円にとどまり約9割も減少しています。

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専門部署を創設しテコ入れを

 返礼品として人気だったオーダーメードスーツの仕立て券ですが、中には毎年12月に申し込む人もいれば、毎月必ず申し込む人もいたといいます。それが急になくなったのです。
 そこで芦別市は新たに「ふるさと納税」の担当部署をつくってテコ入れを図っています。 
 担当の小谷内哲生係長は「元々5.7億あった寄付金が5億円なくなったので、地域の方々からお前の肩に5億円がかかってるというプレッシャーを頂く」と笑顔で話します。
 笑顔の理由はこれまで話す機会がなかった町の事業者とアイディアを出しあうなど、芦別市の魅力を発信するチャンスと捉えているからです。まさに「ピンチをチャンスに」です。
 この日、向かったのは市内のサクランボ農園。新型コロナの影響で観光客が激減し、余ってしまったサクランボを「ふるさと納税」の返礼品にあてる作戦です。多くの人に見てもらえるようにサイトに載せる写真にもこだわります。
 大きさに違いがあるなど訳ありの冷凍サクランボ2キロを寄付額1万5000円で設定しました。
 芦別市では返礼品を増やすなどして、対策を進めています。

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この記事を書いたのは

HTB報道部記者・佐藤裕樹

佐藤裕樹
HTB報道部記者。
釧路駐在(2018年11月~2020年12月)。
HTBノンフィクション『秋刀魚が消えた サンマのまち』
https://www.htb.co.jp/hn/log/2020/12281114/

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