札幌市 ふるさと納税で39億円損している!

 返礼品が貰える「ふるさと納税」は新型コロナの巣ごもり需要で人気が高まっている一方で、札幌市ではふるさと納税制度によって39億円も損をしています。

ふるさと納税制度をおさらい

 例えばA市に住む人がB市に1万円を寄付した場合、B市から返礼品が貰うことができます。さらに翌年の住民税などから自己負担2000円を除いた8000円分が控除されます。控除される金額上限は収入などによって変わります。
 A市からみればB市にお金が流れた分、税収入が減ることになります。まさに同じケースが札幌市でも起きています。

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税収39億円も札幌から別の自治体へ

 2019年度、ふるさと納税でほかの自治体に寄付した人は約6万4000人で、実に39億円もの税収が減ったということです。この額はふるさと納税制度の人気向上とともに、毎年増加傾向にあるということです。

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札幌市「強い危機感」

 札幌市は「直ちに市民サービスに影響はないが、コロナで税収入の低下も見込まれることから強い危機感を持っている」としています。
 またこれまで力を入れてこなかった返礼品も増やしていく方針で、ふるさと納税によって札幌市から出ていく分の税収を少しでも補いたい考えです。

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この記事を書いたのは

HTB報道部記者・佐藤裕樹

佐藤裕樹
HTB報道部記者。
釧路駐在(2018年11月~2020年12月)。
HTBノンフィクション『秋刀魚が消えた サンマのまち』
https://www.htb.co.jp/hn/log/2020/12281114/

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