旭川いじめ自殺 元校長が沈黙破り反論「いじめ認定は違う」「適切な対応した」
2025.03.25
4年前に旭川市でいじめを受けていた女子中学生が自殺した問題について、当時の中学校の校長が初めて公の場でいじめと自殺について話しました。
金子圭一元校長「爽彩さんが2019年当時、中学1年生の1学期、3カ月だけ通学していた中学校の校長をしておりました」
旭川市の当時中学2年生、広瀬爽彩さん。いじめを受けていて、4年前に自ら命を絶ちました。
24日、札幌で開かれたシンポジウム。登壇したのは爽彩さんが通っていた中学校の当時の校長、金子圭一さんです。爽彩さんへのいじめ問題が発覚してから初めて、公の場で当時について語りました。
爽彩さんは、4年前の3月、旭川市内の自宅近くの公園で凍死した状態で見つかりました。インターネット上には、悩みを打ち明ける爽彩さんの声が残っています。
爽彩さんの声「先輩にいろんなものをおごったり、変態チックなことをやらされた。学校側もいじめを隠蔽しようとしていて」
いじめと自殺の因果関係について、教育評論家の尾木直樹さんらで構成された再調査委員会は、去年9月に報告書を公表。
この中で、当時の学校の対応については「加害生徒に対していじめではなく、問題行動とのみ捉えて対処した」と指摘されています。
これについて金子さんは、いじめが疑われる事案が起きた直後に学校から加害生徒やその保護者に指導していて、適切な対応だったと主張しています。
金子元校長「いじめと思われるっていうか、そういう人間関係のトラブルや問題が発生しているから、指導しているわけですよ」
(Q:内部ではちゃんといじめの疑いをもって認識して対応したというご主張?)
「相当やりましたよ、そういったことで」。
また、再調査委員会は、「いじめは自殺の主要な原因であった可能性が高い」と結論づけましたが…
金子元校長「いじめで亡くなったという所が最も違うところですね。ありもしないクラス内のいじめなんかを認定しちゃってるわけですから」
報告書では、爽彩さんが同級生から「あたおか」という、頭がおかしいことを意味する悪口を言われていたことなどが指摘されています。
金子元校長)「6月にいじめアンケート調査ってあるんですよ。そこに爽彩さんは嫌な思いをしていないって書いていますし、クラス内の生徒もそういうのを見たことはないって書いています」
再調査委員会の報告書が公表されてから半年。なぜ今、当時について公の場で話すことにしたのでしょうか。
金子元校長「市教委に対して真相を明らかにしてほしいということを何度も訴えてきたんですけれども、ことごとく無視されてきたものですから、これはもう自分でやるしかないなと。爽彩さんの無念や中学校関係の先生方、生徒、保護者の名誉が回復されない、そういう思いです」。