「すぐそばにいるのに…」単身赴任!?妻と子は引っ越しを拒否!?父キリンの胸中は!?
2025.05.12
新年度が始まって1カ月以上が立つのに、引越しができていません。おびひろ動物園のキリンの親子が、新居への引越しを拒んでいます。
563種類の動物が飼育されているおびひろ動物園。なかでも、子どもたちに大人気なのが…
東京からの来園者「キリンさん!」
旭川からの来園者「動物園に来る前からキリンに『会いたい、見たい』って言ってたよね」
森唯菜アナウンサー「キリンエリア、いま3頭外にいます!時折お父さんのメープルが息子を心配そうに見つめています」
飼育されているキリンは父親のメープル、母親のユルリ、息子のユメタの3頭。なかでも、父親のメープルが抱えている悩み、それは、他の家族の「引越し拒否」
森唯菜アナ「青い屋根が古いお部屋、そしてこちらが新しいお部屋です。大きいですね。そしていま奥の扉が空いていて、いつでも入れるようになっています」
去年8月に完成したキリンたちの新居です。3頭が快適に過ごせるように、また、来園客が観察しやすいようにと、広さはこれまでのおよそ2.5倍。部屋の数は2部屋から3部屋に増えました。引っ越しが始まったのは去年の9月のこと。
飼育員「ユルリおいで。大丈夫よ」
新居に餌を置いたり、飼育員が新居の中から呼ぶなどした結果、父親のメープルは1週間で移動できました。
ただ、母親のユルリと息子のユメタはいまも引っ越しを拒んでいます。
野生の状態では肉食動物に囲まれて生活しているため、警戒心が強いというキリン。父親のメープルはおっとりした性格のため引っ越しもスムーズにできたということですが、息子のユメタと母親のユルリはまだ慎重です。
渡邊誠克園長「(母と子)2頭とも好奇心も旺盛なところもあるので」「怖がるというよりは、なんか色々観察しながら覗き込んだりはしてるんですけども、その中で、歩みはちょっと止めるっていうような感じですね」
取材中、こんな場面も。
森唯菜アナ「あ、入っていきました!お父さんのメープルが入っていきました!」「またすぐに出てきました」「お母さんのユルリに『入ってきても大丈夫だよ』と声をかけているようです」
なかなか進まない家族の引っ越し。来園した人たちは、自分たちの家族と重ね合わせた思い思いの受け止めをしているようです。
旭川市からの来園者「寂しくない?一緒に入ってあげた方がいいよね?(うん)お父さんだけなんだって、今入ってるの。寂しいな」
音更町からの来園者「逆に1人で良いっていう。満喫してるのかな?」
最近は母親のユルリも新居を頻繁に覗くようになったということですが、家族全員が引っ越しできるまでは、まだ時間がかかりそうです。
渡邊誠克園長「ここはキリンの気持ちを大事にしながらっていうところがあったので、無理させずに徐々にっていうまず形で進めていこうっていうことでは決めてましたので。こつこつトレーニング積み重ねていきたいと思ってます」