1000円で家族大満足！

HTBイチオシ！の人気企画！【プロが教えるごちそうレシピ】。家族4人分､税込1000円以内の料理費(冷蔵庫や台所にある調味料等は費用にカウントしません)で
プロの料理人が材料費の計算を行い､家族4人分のレシピを考案しています。

今回は、広東料理の名店『宮の森　れんげ堂』のオーナーシェフが登場｡広東料理のプロが「点心や本格中華料理をこんなにも簡単に再現できるのかという、今までの常識を払拭するような超時短な簡単レシピをお届けします。

宮の森れんげ堂のオーナーシェフ・広部賢太郎さん(49)は、北海道に点心を広めたとされる、“点心の神様”オーヤン・ピンキンさんの弟子で、香港飲茶をはじめとする広東料理の極意を学び、その教えからたどり着いた考えが、「心と体の健康」。

こちらをテーマに、北海道の新鮮な魚介や野菜をふんだんに使って、最も得意な点心を中心にした本場・香港の広東料理を提供しています。そのため、女性層から絶大な人気を誇っています。

お店の人気は、海鮮や野菜を使った「エビ蒸し餃子」「ホタテとニラ蒸し餃子」といった点心や、魚介類と野菜などを炒めた「海鮮三種と野菜の塩味炒め」、「蟹とレタスのチャーハン」などどれも美味。

教えていただいたレシピもその味を感じる、海鮮と野菜が決め手となる、超時短で超簡単レシピ！

包まないで作り、包みながら食べる海老ワンタンのスープ

「包まない！海老ワンタンとトマト レタスのスープ」　・・・ 材料費 258円

【材料(4人分)】
トマト 100g 67円 レタス 50g 25円 干し椎茸(なければ生)1枚 20円
海老 30g 68円 ワンタン皮 4枚 20円 卵1個 18円
中華スープの素 小さじ２ 40円
塩 少々　コショウ 少々 　ゴマ油 適量　水 700g

広部さんが最も得意とする点心です。
「めんどくさそう」そう思ったあなた！確かに本格的な海老ワンタンを作るとなると、
食材を揃えて、タネづくり…それから皮で包んで…と手間や時間がかかりますよね…

そこで今回は「包まない！海老ワンタンとトマト レタスのスープ」なんです。

“超時短”【包まない】海老ワンタンです。
まず分量の水を沸かし、プチプチした食感が残る程度に荒く刻んだみじん切りの海老を入れちゃいます。
干しシイタケ、戻しシイタケを加えます。もしなければ生のシイタケでもいいですし、シイタケが苦手でしたら、エノキですとか他のキノコでも大丈夫です。
干しシイタケの方が生シイタケよりも、ずっとうま味が出るのでおすすめです。

さらにここで、中華スープの素と塩。ひと煮立ちさせたら弱火にし、コショウで味を調えます。

だいたい30秒ぐらいでもう海老は火が通り始めるので火が通って来たところでトマトを入れます。

広東料理の本場・香港では、スープにトマトは鉄板の食材。加熱することでうま味とほどよい酸味がプラスされます。

『トマトを入れると一気に温度下がるので、ここでもう一度強火にしていただいて。』

再び煮立たせたらワンタンの皮も包まないでそのまま入れていきます。皮も30秒ぐらいで火が通ってくると思います。

そして、完成直前に加えるのは、鮮度が落ちると、色が変わってしまうレタスと溶き卵。

溶き卵を入れる時は、ちょっと沸いている状態で混ぜながら入れていきます。
最後、香りづけにごま油をちょっと垂らして、これで出来上がりです
　　　
この料理は、食べるときに具材を皮で包むことで口の中においしい海老ワンタンが完成するという
広部さんのアイデア料理！

ぷりぷりとした海老としゃきっとしたレタスの食感が絶妙にマッチしトマトの酸味とごま油の香りが食欲をそそるシンプルな味わいです。

フライパンで炒めない！イカの麻婆豆腐

「フライパンで炒めない！イカ麻婆豆腐」　・・・・ 材料費 443円

【材料(4人分)】
絹ごし豆腐(木綿でも可) 300g2丁 96円 豚ひき肉 100g 80円
イカの切り身 50ｇ 100円　長ネギ 30g 25円
豆板醤 小さじ1 20円　ﾃﾝﾒﾝｼﾞｬﾝ 50g 100円　
中華スープの素 小さじ1 20円　山椒粉 少々 2円
ラー油 適量 　醬油 大さじ2 　コショウ 少々　 片栗粉 20g
水 150cc

続いては麻婆豆腐お家で本格的に作ろうとすると手順も煩雑で、必要な調味料や香辛料も多い時間がかかるイメージのが麻婆豆腐。

お家で麻婆豆腐を作るとなると、市販の麻婆豆腐の素などを使うと思うんですけど、きょうはおウチにある材料でお手軽においしい本格的な麻婆豆腐！

広部さん『フライパンがございません。』

包まないワンタンに続く【超時短】の二品目は、なんと「フライパンで炒めない！本格 麻婆豆腐」。
フライパンを使わずにいったいどうやって作るのでしょうか？

まずは耐熱容器に、片栗粉と水、中華スープの素、豆板醤と甜面醤などの調味料をすべて入れてしまいます。

そこに…豚の細挽き、イカの切り身。イカゲソなんかを代わりに入れても、すごいおいしく香ばしく仕上がると思います。

最後に、長ネギのみじん切り、コショウを加えたら・・・よく混ぜ合わせて。

火にかけているわけではないのでゆっくり、焦らずに、具材と調味料が均一になじむように混ぜます。

最後にメインのさいの目切りしたお豆腐をこちらの中に入れてます。

こうして下ごしらえが完了したら、【炒めない】麻婆豆腐を加熱します。

ラップしないで入れて頂いて、600ワットで9分。スタートで。

『そう、電子レンジです！』

電子レンジを使うことによって、焦げ付く心配もないし、よく失敗する片栗の玉にならないメリットがあります。

ちょっとまだ分離感がありますが、これをゴムベラや木ベラなどで、底から上に返すように混ぜます。こうやって混ぜることによって、豆腐も崩れづらく、キレイな麻婆豆腐が出来上がります。
最後にラー油と山椒をお好みで振りかけたら完成です。

難しい手間も、材料も一切なし。オマケに火も使わない超時短・麻婆豆腐、味はプロの折り紙つきです。
豆板醤と甜面醤のこってりとしたぴり辛風味の中にひき肉だけでなくイカをくわえることでうまみが格段にアップ。
白いご飯が食べたくなること、まちがいなし！

なんと炊飯器を使って作る、ほとんど炒めないホタテの炒飯

「焦らずできる！ホタテとキムチの炒飯」　・・・・　材料費 298円

【材料(4人分)】
白米 2合 75円 卵 2個 35円 ベビーホタテ 80g 99円
キムチ 80g 64円 長ネギ 30g 25円
塩 少々 コショウ 少々 醬油 小さじ1　サラダ油 大さじ1

続いてはチャーハン。シンプルなだけに腕前がはっきりと出てしまう料理ですよね。
強い火力で一気に加熱しさらには上手にフライパンをあおるのは大変。上手にやらないとお店のようなぱらぱら食感には仕上がりません。

広部さんいわく『4人前の炒飯を一度に作るということなんですけど、実はプロでも4人前をいっぺんにおいしく作るっていうのは、結構大変で中々難しいんですよね。量が多くなると。』

それらを全て解決できる焦らず、お手軽に、本格的な炒飯が作れる方法をと、広部さんが使ったのは・・・

『ジャー（炊飯器）』です。
　　　
どこのご家庭にでもある炊飯器を使って今回はチャーハンを作ります。

まずは、溶き卵です。これでスクランブルエッグを作っていきます。出来てきたら、火を消して、余熱で火を通していきます。
　　
そして、こちらを炊飯ジャーの中に全部投入していきます。

『本当の炊き立てだとどうしても水分が多いので、湯気をちょっと、飛ばしてやった方が作り勝手はいいとのこと。』

この後は塩、コショウ、醤油といった調味料をはじめ用意した食材を炊飯器の中で合わせていきます。

ホタテとキムチは最後トッピング用にちょこーっとだけ残しておきます。

ベビーホタテですが、ボイルホタテでも、刺身用のホタテでも、何でも大丈夫です。

最後にみじん切りにした長ネギも混ぜたら・・・

ジャーの中で具材とチャーハンを、しっかり満遍なく混ぜていきます。
火を使っていないので、絶対焦げる心配もないですし、焦らず作れるので、ダマなく、具材も調味料も均一に、しっかり混ぜることができます。大体混ざったところで、味見。ちょっと足りないかなと思ったら、ここで塩を足します。

そしてここからがプロ顔負けのパラパラチャーハンへと変身させる、大事なポイントです！

広部さん『フライパンで焼き目をつけていきます。香ばしさを出すのと、余分な水分を飛ばして、よりチャーハンらしく仕上げるための、最後の工程です。』

『この段階で、必要以上にずーっと混ぜてしまうと、変な粘りが出てきてしまうので、広げて、焼き目をつけて、それを返すっていう感じですね。返して解す、返して解すっていう感じですね。』

キムチとホタテを上からトッピングしていきます。

焦らずに調理ができるおかげでホタテからでる上品なうまみとさっぱりとしたキムチの酸味と辛みが全体にむらなくいきわたり、お米のパラパラ感も相まって、
まるでお店でいただく贅沢なチャーハンそのものです。

今回のレシピはこちらの3品、調味料を除いて1000円以内に見事おさまりました。さすがは、広東料理の達人、広部シェフ。

「中華料理は手間と時間がかかって難しい！」という固定概念を根底から覆す料理法ばかり、ありがとうございました！

【お世話になったお店】

海鮮中華「宮の森　れんげ堂」

札幌市中央区宮の森1条17丁目