ととのいを科学する!日本サウナ学会総会 11.22札幌開催決定!加藤容祟代表理事インタビュー 「サウナが解き明かす心と身体・脳・社会」北海道のサウナ野郎 パンダ・リー「ととのえ道場」[266]
2025.10.18
「ととのう」を学ぼう!11.22 日本サウナ学会総会 札幌開催決定!
「ととのう」を科学的に解明してきた「日本サウナ学会総会」の札幌開催が決定!
サウナの魅力をみっちり学べる4時間のトークイベントに参加すれば、ととのいが加速すること間違いなしっ♪
サウナーしかいない会場で、一体どんなセッションが繰り広げられるのか?
代表理事の加藤容祟ドクターにたっぷり聞きました!パンダ・リーっす。
サウナが解き明かす「こころと身体・脳・社会」
サウナ効果の科学的医学的な研究を柱に、サウナ文化の発展や地方創生etcを議論・発信してきた「日本サウナ学会総会」。4周年を迎える今年は北海道札幌での開催が決まりました。
2025年11月22日(土)13時~17時。場所は「EZOHUB SAPPORO」(札幌市東区北8条東4丁目1−20 サツドラホールディングス株式会社本社 2階)です。
司会はサウナのヴィーナス・豊澤瞳さん。
ゲストにサウナのことなら何でも知ってるTTNEととのえ親方も登場。
サウナーしかいない会場で、サウナと向き合うサウナドクターらが、サウナの話しかしない!超尖ったトークセッションです。気になる今年のお題目はこちらっ!
サウナが解き明かす「こころと身体・脳・社会」
― 健康と未来のライフスタイルを探る ―
The Science of Sauna:Health, Brain, and Society
登壇される顔ぶれを見ると、どうやら「サウナ×脳」について深く解説してくれるようなのですが、ちょっと詳しくはわかりません(笑) なので、代表理事の加藤容祟サウナドクターに今年のサウナ総会の話を伺いました。
加藤容祟 代表理事
慶応義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット特任助教・医師、北斗病院・医師、日本サウナ学会 代表理事。専門は癌の遺伝子検査・研究。「敵は強い方が燃える」というモットーのもと癌の中で最凶の「膵臓癌」を相手に現在も戦い続けている。人間が健康で幸せに生きるためには、健康習慣による「予防」が最高の手段だと言うことに気づきサウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析することを第二の専門としている。著書に『医者が教えるサウナの教科書ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』がある。近年は世界初ととのいの数値化に成功したサウナウォッチ+サ活アプリ「サの国」を運営する㈱100plus(ハンドレッド プラス)の事業や、早期癌治療に一石を投じる尿がんリスク検査「マイシグナル」のCMでもおなじみ。
サウナ×「サイエンス・社会・脳科学」
ー先生、きょうはどこですか?
加藤:東京です!
ーサウナ学会総会、今年の見どころは?
加藤:例年通りの構成ではあるんですけど。「サイエンス」と「社会」、ソーシャルという部分をサウナと掛け合わせるセッションをという基軸は変わらず。今年はそこに「脳科学」的なアプローチを少し加えて行こうかなと思います。
脳科学は一つは「病気」。脳卒中、脳梗塞とか脳出血とか。そういった病気がホントにサウナで大丈夫か。何に気をつければいいのかといった医学的な側面と。
もう一つは「瞑想」とか「座禅」とか「呼吸」とか。“脳科学的な身体へのアプローチ”みたいな部分が重要、あるいは皆さん興味を持っていらっしゃるので。(脳内の神経伝達物質)セロトニンの大御所がいるんですけど。有田秀穂先生をお呼びして。有田先生は30年来のサウナ好きで。自宅にサウナがあるというですねぇ(笑)東洋大学の名誉教授でいらっしゃって。東大医学部卒でセロトニンの研究をずっとしていて。いわゆる「ウェルビーイング」とかメンタルヘルス領域での脳科学の草分けというか。そういう概念を提唱した人、本人ですね。その第一人者かつサウナが大好きという人を呼んで脳科学とサイエンス、メディカルという部分で。病気、メンタルヘルス、ウェルビーイングみたいなとっつきやすい側面も掛け合わせたセッションになっている。
(昨年の様子)
ー幸せホルモンの大家がサウナ好き!
加藤:そうなんですよ!有田先生は自宅にサウナがあって。30年間ずっとサウナに入っていて。呼吸などでサウナでととのうという試みを何十年も前からやっているんですよ(笑)
ー加藤先生ばりに異才(笑) 家にサウナって…
加藤:話し方も面白いですし。穏やかな方なんですけどサウナフリーク、サウナクレイジーな人で面白いです。相当だと思います(笑)
(宅サウナ愛好者の有田先生。X「有田秀穂」から)
ーどんなきっかけで知り合ったんですか?
加藤:子供の精神科の方がいて、その方はクリニックにサウナがあって。ADHDなどの治療の一環としてサウナをやってみたら凄い良かったらしくて。サウナの中で熱波をさせると一つのことに集中する。お湯をかけてタオルを振るだけで褒めて貰えて症状が落ち着くらしいんですよね。そういう先生がいて。その先生と定期的なミーティングをしている中で有田先生を連れてきてくださって。「サウナが大好きです」という話をされていたので「学会に出てください」とお誘いした流れです。
ーサウナ、繋がりますね!
加藤:そうですね!医療従事者、メディカル関係の人のサウナの輪が拡がった感じです。あともう一つの「地方創生」のセッションでは、日本国内の地域活性化としてのサウナ。当然道内もたくさん盛り上がっていると思うんですけど。国際的な日本の(サウナの)位置づけと海外の事情みたいなものも掛け合わせて。海外交流と、日本のサウナを通じた地域活性化というセッションで社会×サウナのセッションをしようかなと。この3つで構成しています。
(千歳川を水風呂に!豊澤瞳さんの「千歳×サウナ」実証実験はコラムで大反響)
https://sodane.hokkaido.jp/column/202210012300002634.html
「ととのう」の解像度を上げよう!
ーサウナコラムを書いていて「ととのう」への関心の高さを感じます。今年の学会では何か?
加藤:やっぱり「ととのう」って皆さんわかっているようでわかっていないと思うんですよね。なんとなく「爽快感を感じるなにか」なんであろうと。この、解像度というのをもう一段上げてほしいなと。じゃぁどうしたらホントにととのうのか。あるいはととのうってどういうことなのか。みたいなものが一元的に語れるわけではないと思うんですけど。色んな側面があると思うんですけど。各専門家のフィルターを通して解像度を上げていってほしいと。要するに「サウナに詳しくなってほしい」ということですかね。
ー「めまい」を「ととのう」と勘違いする人もまだいます。
加藤:脳科学のセッションで話をすると思うんですけど。それ危ないやつです、ということに自覚がないのは結構危ないと思います。知識がやっぱり自分のリスクを下げてくれると思うので。あんまり耳障りのいいセッションではないですけど。危ないとか気をつけろというセッションになるけど、でも大事かなと思います。
ーサウナ学会の意義が「安全なサウナ」。
加藤:あんまり明るいセッションにはなりませんけど凄い大事。「病気」に関するものは毎年欠かさずやるようにしています。
ー交通事故を防ぐために、みたいな
加藤:まさに同じような感じですよね。どうしたら、何を気をつけたらいいのかっていうのが。交通事故だと皆さん十分わかっていると思うんでけど。サウナってまだ(知識が)そこまで浸透していないと思うので。ちょっと頑張って啓発しないといけないっていう感じですね。
ー「サウナ研究」の発表もありますね
加藤:研究奨励賞もあります。今年もかなり面白い演題が集まっているので、ここも要注目ですね!医者に限らず文科系の演題も集まって来ていて。審査をするのは難しいですけど、面白いですよね。読んでいて新鮮で。
(昨年の研究奨励賞・花木祥二朗医師「30分で実現する至福のサウナ体験」から)
https://sodane.hokkaido.jp/column/202502080500005045.html
最新サウナ事情も!
話が尽きない加藤代表理事とのサウナトークでしたが。当日は「最新サウナ事情」の話なんかもあるようです。例えば那須川天心選手も愛用「サウナウォッチ」の話。累計3万5000個をすでに販売し、月間ユーザーは1万5000人は…有明アリーナ超満員と同じ規模(笑) 100万以上のデータが集まったので「ととのいに必要な時間」「長く入りすぎてもととのい値が上がらない」「一番ととのう時間帯」など色んなことがわかってきたそうです。
会場には加藤代表理事のほかサウナの専門家が多数来場。サウナの疑問を直接聞いてみるチャンスもありそうです!なお会場には行けないという方のためにリモート参加も歓迎だそうです。
(2024年総会後の記念撮影)
☆詳しくは「日本サウナ学会」HPでどうぞ!
https://www.ja-sauna.jp/event/